107回

58歳の男性。心窩部鈍痛を主訴に来院した。2か月前から時々心窩部に鈍痛があったが、食事との関係は特になかった。既往歴に特記すべきことはない。身体所見に異常を認めない。血液所見:赤血球326万、Hb 11.5g/dl、Ht 35%、白血球5,200、血小板19万。その他の血液検査で異常を認めない。上部消化管内視鏡像を示す。病変部からの内視鏡下生検組織で腺癌と診断された。胸腹部CTで転移を認めない。
治療として適切なのはどれか。

1. 胃切除術
2. 放射線治療
3. レーザー焼灼術
4. ホルモン補充療法
5. 内視鏡的粘膜切除術





5歳の男児。発熱と咳嗽とを主訴に来院した。3日前から39℃の発熱と強い乾性咳嗽とが出現した。診察中に刺激性の咳嗽が著明であった。肺の聴診で明らかな副雑音は聴取されなかった。血液所見:赤血球436万、Hb 13.8g/dl、Ht 40%、白血球9,000(桿状核好中球5%、分葉核好中球55%、好酸球3%、単球5%、リンパ球32%)、血小板26万。CRP 3.5mg/dl。寒冷凝集反応1,024倍(基準128以下)。胸部エックス線写真を示す。
確定診断に有用な検査はどれか。

1. 喀痰培養
2. 咽頭培養
3. 血清抗体価
4. ツベルクリン反応
5. 咽頭ぬぐい液迅速検査





50歳の男性。健康診断の腹部超音波検査で胆嚢内に5mm前後の隆起性病変を2個指摘されたため来院した。既往歴に特記すべきことはない。腹部超音波像を示す。
隆起性病変への対応として適切なのはどれか。

1. 胆嚢適出術を行う。
2. 検査・治療・経過観察は行わない。
3. 腹部超音波検査による経過観察を行う。
4. 内視鏡的逆行性胆管膵管造影〈ERCP〉を行う。
5. ポジトロンエミッション断層撮影〈PET〉を行う。





78歳の男性。本日の夕方、風呂から上がった直後から言葉がもつれ、家族に意思がうまく伝えられなくなったため救急外来を受診した。脈拍88/分、不整。血圧120/80mmHg。意識は清明だが、口数が少なく、「頭は痛いですか」と尋ねると、口ごもるように「い、い」と答え、「さくら」復唱を指示すると「さ、た」と言う。「目を閉じてから左手を上げてください」と指示すると、間違いなく行う。右口角の動きが不良だが、上下肢の麻痺は明らかではない。頭部MRIを行った。
別に示す頭部MRIの拡散強調像(①〜⑤)のうち、この患者の頭部MRIとして考えられるのはどれか。

1. ①
2. ②
3. ③
4. ④
5. ⑤





58歳の女性。褐色尿を主訴に来院した。画像診断で膵頭部癌による閉塞性黄疸と診断されたが、転移巣は描出されなかった。内視鏡的逆行性胆管ドレナージで減黄術を行い、膵頭十二指腸切除術を予定した。手術開腹時に、肝両葉の表面に小結節状の転移巣を5個と、腹膜に同様の結節を十数個認めた。
対応として適切なのはどれか。

1. 非切除
2. 肝部分切除術
3. 膵腫瘍適出術
4. 肝膵同時切除術
5. 膵頭十二指腸切除術





70歳の男性。意識障害のため搬入された。冬の寒い日に長時間の停電があり、自宅で発見された時には意識はなく暖房は消えて室内は冷えきっていたという。救急搬送時から救急車内の暖房や保温シートなど表面加温が開始された。搬入時、意識レベルはJCS Ⅲ-300。腋窩温32.0℃。脈拍60/分、整。血圧92/52mmHg。呼吸数10/分。SpO2 88%(リザーバー付きマスク10 l/分酸素投与下)。全身の皮膚は冷たく、発汗はない。
まず行うべきなのはどれか。

1. 頭部CT
2. 気管挿管
3. 温浴加温
4. 胸骨圧迫
5. 尿道カテーテル留置





生後15日の新生児。昨夜からの胆汁性嘔吐と血便とを主訴に来院した。上部消化管造影像を示す。
この患児について正しいのはどれか。

1. 腹部に腫瘤を触知する。
2. 緊急手術が必要である。
3. 虫垂は右下腹部にある。
4. 下部消化管造影が必要である。
5. 腹部超音波検査でtarget signがみられる。





72歳の男性。2日前に急性心筋梗塞のため入院し、緊急の経皮的冠動脈インターベンションを受けた。術後の経過は良好であり、今朝は食事を全量摂取した。午前中に冠動脈疾患集中治療室〈CCU〉から一般病棟に移る予定であった。主治医の回診時、脈拍92/分、整。血圧128/72mmHg、SpO2 98%(room air)であった。主治医と会話中に患者が突然胸部不快感を訴え、その直後に意識を消失した。呼びかけに反応がなく、頸動脈の拍動を触知しない。この時のモニター心電図を示す。
直ちに行うべきなのはどれか。2つ選べ。

1. 胸骨圧迫
2. リドカインの静脈内投与
3. 体外式ペースメーカの留置
4. 電気的除細動(電気ショック)
5. 緊急冠動脈インターベンション





7歳の男児。右陰嚢の腫れを主訴に来院した。ペンライトを用いての診察所見の写真を示す。
保護者に対する説明で適切なのはどれか。

1. 「陰嚢の中に腸が入り込んでいます」
2. 「自然に治るので心配はありません」
3. 「バンドで鼠径部を圧迫しましょう」
4. 「精巣から戻る血液がうっ滞しています」
5. 「学校の休みに合わせて手術しましょう」





75歳の男性。歩行時の右下肢痛を主訴に来院した。安静時に痛みはなく、約50m歩行すると右大腿から下腿にかけて痛みが発生する。立ち止まると痛みが軽減し、しゃがむと消失する。右下肢に浮腫を認めない。
診断に有用なのはどれか。2つ選べ。

1. 頭部CT
2. 腰椎MRI
3. 四肢の血圧測定
4. 腹部超音波検査
5. 下肢静脈超音波検査