107回

71歳の女性。全身の皮膚と粘膜のびらんとを主訴に来院した。6日前から腰痛に対して非ステロイド性抗炎症薬を内服している。2日前から結膜充血と両頬粘膜のびらんとが、昨日から全身に紅斑とびらんとが出現した。顔面と体幹の写真(A、B)を示す。
対応として適切でないのはどれか。

1. 輸液
2. 外用療法
3. 血漿交換療法
4. 副腎皮質ステロイドの投与
5. 同一の非ステロイド性抗炎症薬の継続





54歳の男性。肉眼的血尿を主訴に来院した。2週前と3日前とに肉眼的血尿に気付いた。排尿痛はない。既往歴に特記すべきことはない。喫煙は20本/日を34年間。身長167cm、体重59kg。体温36.4℃。脈拍72/分、整。血圧138/80mmHg。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。直腸指診でクルミ大、弾性軟の前立腺を触知する。尿所見:蛋白(−)、糖(−)、潜血1+、沈渣に赤血球5〜10/1視野、白血球0〜2/1視野。尿細胞診クラスⅡ(陰性)。膀胱内視鏡では可動性のある乳頭状の有茎性の腫瘤を認める。膀胱内視鏡像を示す。
次に行う対応として適切なのはどれか。

1. 経過観察
2. 膀胱全摘術
3. 経尿道的切除術
4. BCGの膀胱内注入
5. 抗悪性腫瘍薬の膀胱内注入





62歳の女性。歩行時のふらつきを主訴に来院した。4週前にくも膜下出血を発症し、脳動脈瘤に対して開頭動脈瘤クリッピング術を受けた。経過は良好であったが、家族の話では、最近自発性が低下し、トイレの回数が増えているという。意識は清明。歩行は開脚歩行である。頭部単純CTで脳室拡大を認める。
この疾患で認められるのはどれか。2つ選べ。

1. 尿失禁
2. 視野狭窄
3. 瞳孔異常
4. 嚥下障害
5. 認知機能障害





24歳の女性。両眼が見えにくいことを主訴に来院した。両眼の前房に炎症細胞を認める。視力は右0.7(矯正不能)、左0.6(矯正不能)。右眼の眼底写真(A)、蛍光眼底造影写真(0B)及び光干渉断層像〈OCT〉(C)を示す。左眼も同様の所見である。
この疾患でみられないのはどれか。

1. 難聴
2. 眼底出血
3. 感冒様症状
4. 夕焼け状眼底
5. 脳脊髄液細胞増多





15歳の女子。少量の性器出血を主訴に来院した。性器出血は2週前から持続している。13歳の初経以降、月経周期は28〜35日である。
現時点で最も考えられるのはどれか。

1. 希発月経
2. 黄体機能不全
3. 機能性子宮出血
4. 子宮内膜増殖症
5. 子宮内膜ポリープ





3歳の男児。急性中耳炎に罹患後、聞き返しが多くなった。インピーダンスオージオメトリの結果を示す。
考えられるのはどれか。

1. 鼓膜炎
2. 慢性中耳炎
3. 悪性外耳道炎
4. 滲出性中耳炎
5. 真珠腫性中耳炎





58歳の女性。時々記憶がなくなることを主訴に夫に伴われて来院した。数年前から数秒間口をもぐもぐさせることがあり、夫は気になっていたが本人は全く気付いていなかったという。昨日、娘と買い物に出かけた際に、娘が話しかけても数分間返事をしないことがあった。受診時の意識は清明。身長158cm、体重52kg。血圧130/76mmHg。神経学的診察で異常を認めない。「自分では普通だと思うのですが、夫と娘が私に物忘れがあると言うんですよ」という。受診時に行った頭部単純MRIで異常所見を認めない。
最も考えられるのはどれか。

1. 不随意運動
2. 逆向性健忘
3. 解離性障害
4. 一過性全健忘
5. 複雑部分発作





43歳の男性。2日前からの嚥下痛と呼吸困難とを主訴に来院した。含み声だが嗄声は認めない。胸部聴診で肺音は正常だが、喘鳴を認める。糖尿病に対し経口血糖降下薬を内服している。体温38.5℃。喉頭内視鏡像を示す。
まず行うべき対応はどれか。

1. 胃管挿入
2. 気道確保
3. 切開排膿
4. 自宅での安静指示
5. 副腎皮質ステロイドの吸入





74歳の女性。右股関節部の運動痛と起立不能とを主訴に来院した。本日、自宅玄関の段差につまずいて転倒し、動けないところを家族が発見し救急外来を受診した。昨日までは手押し車を押して近所まで買い物に行くことが可能であった。意識は清明。右下肢以外の自動運動は可能である。座位では疼痛は少ないが、右股関節を内外旋させると疼痛が強い。支えても立位をとることはできない。四肢反射の亢進はなく、感覚障害を認めない。両股関節エックス線写真を示す。
診断はどれか。

1. 恥骨骨折
2. 腸骨骨折
3. 股関節脱臼
4. 大腿骨近位部骨折
5. 大腿骨転子下骨折





75歳の女性。咳嗽を主訴に来院した。3週前から咳、痰、全身倦怠感、食思不振および37℃台の微熱が出現し、市販の総合感冒薬で改善しないため受診した。胸部エックス線写真で右上肺野に空洞を伴う浸潤影と周囲の結節影とを認めた。喀痰の抗酸菌塗抹検査が陽性であったため患者を個室に入院させた。
まず行うのはどれか。

1. 保健所に届け出る。
2. 抗結核薬を投与する。
3. 結核菌のPCR検査を行う。
4. 患者にN95マスクを着用させる。
5. 結核菌特異的全血インターフェロンγ遊離測定法〈IGRA〉を行う。