107回

74歳の女性。右股関節部の運動痛と起立不能とを主訴に来院した。本日、自宅玄関の段差につまずいて転倒し、動けないところを家族が発見し救急外来を受診した。昨日までは手押し車を押して近所まで買い物に行くことが可能であった。意識は清明。右下肢以外の自動運動は可能である。座位では疼痛は少ないが、右股関節を内外旋させると疼痛が強い。支えても立位をとることはできない。四肢反射の亢進はなく、感覚障害を認めない。両股関節エックス線写真を示す。
診断はどれか。

1. 恥骨骨折
2. 腸骨骨折
3. 股関節脱臼
4. 大腿骨近位部骨折
5. 大腿骨転子下骨折





75歳の女性。咳嗽を主訴に来院した。3週前から咳、痰、全身倦怠感、食思不振および37℃台の微熱が出現し、市販の総合感冒薬で改善しないため受診した。胸部エックス線写真で右上肺野に空洞を伴う浸潤影と周囲の結節影とを認めた。喀痰の抗酸菌塗抹検査が陽性であったため患者を個室に入院させた。
まず行うのはどれか。

1. 保健所に届け出る。
2. 抗結核薬を投与する。
3. 結核菌のPCR検査を行う。
4. 患者にN95マスクを着用させる。
5. 結核菌特異的全血インターフェロンγ遊離測定法〈IGRA〉を行う。





62歳の女性。手のしびれ感を主訴に来院した。8年前から高血圧症のため自宅近くの診療所で治療を受けており、2年前から血糖値の軽度上昇を指摘されていた。ほぼ同時期から両手の第2〜4指の先端部に「ピリピリする」感じを自覚し、徐々に増悪してボタンが留めにくくなった。身長165cm、体重67kg。脈拍64/分、整。血圧150/86mmHg。声はこもった低音である。顔と手の写真(A、B)を示す。
確定診断のために測定するホルモンとして最も適切なのはどれか。

1. インスリン
2. コルチゾール
3. プロラクチン
4. アルドステロン
5. インスリン様成長因子-I〈IGF-I〉





外来で通院治療していたが、自宅で歯痛があり市販の鎮痛薬を服用したところ、約30分後喘鳴と呼吸困難とを生じたため受診した。意識は清明。両側の胸部にwheezesを聴取する。
直ちに行う処置はどれか。

1. 硝酸薬の舌下投与
2. β2刺激薬の吸入
3. 利尿薬の静注
4. 抗菌薬の静注
5. 気管挿管





感染症と腎病変の組合せで正しいのはどれか。

1. HIV感染症——紫斑病性腎炎
2. C型慢性肝炎——慢性間質性腎炎
3. 緑膿菌感染症——IgA腎症
4. 溶連菌感染症——巣状分節性糸球体硬化症
5. 腸管出血性大腸菌感染症——溶血性尿毒症症候群





急性期の虚血性脳血管障害の患者にt-PA〈tissue plasminogen activator〉治療を行う上で聴取すべきことはどれか。2つ選べ。

1. 発症の時刻
2. 最終飲食の時刻
3. 高血圧症の既往
4. 歯科治療の既往
5. 頭蓋内出血の既往





治療の緊急度を判定する上で重要なのはどれか。

1. 下顎反射
2. 対光反射
3. 輻輳反応
4. 膝蓋腱反射
5. Babinski徴候





男児の左肘のエックス線写真(A、B)を示す。
診断として正しいのはどれか。

1. 肘関節脱臼骨折
2. Monteggia骨折
3. 上腕骨顆上骨折
4. 上腕骨外側顆骨折
5. 上腕骨遠位骨端離開





新生児壊死性腸炎について正しいのはどれか。2つ選べ。

1. 腹部が膨満する。
2. 人工乳が発症を予防する。
3. 正期産児で発症頻度が高い。
4. 疑った段階で直ちに開腹手術を行う。
5. 腹部エックス線写真で腸管壁の気腫像がみられる。





頭部単純CTを示す。
このCTでみられるのはどれか。

1. 動脈瘤
2. 塞栓子
3. 脳幹出血
4. 動静脈奇形
5. くも膜下出血